2025.03.25
松本市職員の半数以上がカスハラ被害を経験。条例制定へ向けた取り組みと実効性に注目【雇用クリーンプランナー】
■ ニュースの概要・引用元の紹介
ニュースURL: TBS NEWS DIG/信越放送
引用内容:
長野県松本市が行った市職員対象のアンケート調査(2024年11月実施、623人回答)で、約55%の職員が「カスタマーハラスメント(カスハラ)」を1回以上受けたと回答しました。
具体的な被害としては、「暴言や罵声」「同じ内容を繰り返すクレーム」「長時間の拘束」などが挙がり、16回以上のカスハラ被害を受けたという回答も46人に上りました。松本市はこうした深刻な実態を受け、2025年度に「カスハラ対策室」を新設するほか、カスハラ防止条例の制定も検討を進める方針です。
■ 問題点の把握
本ニュースで注目されるのは、長野県松本市の職員を対象とするアンケート結果で半数以上がカスハラ被害を経験しているという衝撃的な事実です。
カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客や利用者から理不尽な要求や威圧的な態度を取られ、従業員や職員が精神的・身体的に追い詰められる行為を指します。今回の調査では「暴言・罵声」「長時間の拘束」「繰り返しのクレーム」などが具体例として挙げられ、市の職員にとって深刻な労務トラブルになっていることがうかがえます。
公共サービスを担う市職員は「住民対応」や「窓口業務」で多くの場面で市民と接しますが、その中には理不尽なクレームや過度な要求が含まれており、職員の精神的な負担が大きいと言えるでしょう。
■ 問題点・深刻化する理由
- 「顧客第一主義」の名のもとに踏み込んだ対応を求められやすい
公的機関は住民ニーズを優先する傾向が強く、職員が「市民の要望だから」と無理して応えようとする場面が多々あります。結果、暴言や長時間拘束などのカスハラ行為があっても、毅然と断れない状況が生まれがちです。 - 「公共サービス」における圧力と誹謗中傷の増加
窓口業務では、納税や福祉、公共料金など住民生活に密接な問題が扱われるため、クレームが感情的になりやすい傾向があります。また、SNSでの誹謗中傷が自治体職員にまで及ぶケースも散見され、ネット誹謗による労務トラブルも無視できません。 - 「仕返し」を恐れて声を上げにくい実情
アンケートで被害を訴えた職員は一部に過ぎず、実際にはもっと多くの職員が「仕返しを恐れて何も言えない」状況にある可能性があります。相談窓口の整備や報復防止ルールが不十分だと、カスハラ被害は潜在化しやすくなります。
■ 雇用クリーンプランナーの視点でみる具体的な対策
松本市では対策として「カスハラ対策室」の新設や防止条例の制定を検討していますが、これから実効性を高めるためには具体的な仕組みが必要です。ここでは、雇用クリーンプランナーとして考えられるいくつかの対策を紹介します。
● 市役所全体でカスハラマニュアルの策定と徹底
まず、どのような行為がカスハラに当たるのか、職員がどのタイミングで上司や専門部署に相談すべきかといった基準を、マニュアルとして明文化し、全職員に共有します。
具体的には、暴言・罵声の定義や執拗なクレームの判定基準、長時間拘束が始まった場合の対応手順などを盛り込み、「この行為はカスハラだ」という共通認識を作ることで、迷いや混乱を減らせます。
● 相談窓口と外部連携の強化
職員が被害を受けた際、誰にどのように相談すればいいかを明確化し、かつ「報復行為を禁ずる」規定を条例や内規に盛り込むことで、安心して通報できる環境を作ります。
また、SNSでの誹謗中傷を含む悪質なケースでは、弁護士やカウンセラーなど外部専門家と連携し、必要に応じて警察への相談も検討できる体制を整備するとよいでしょう。
● 職員研修と市民広報の実施
職員に対するカスハラ対策研修はもちろんのこと、市民にも「行き過ぎたクレームはカスハラと見なされる」ことを周知する広報活動が欠かせません。
市の広報誌や公式Webサイトで「適切な要望・クレームの出し方」や「職員の業務範囲・権限」などを説明し、市民との信頼関係を再構築する姿勢を示すことが、カスハラの未然防止につながります。
■ まとめ(読者への注意喚起・アドバイス)
「カスハラ」という言葉が普及する以前から、過度なクレームや暴言・長時間拘束は自治体職員が抱える大きな問題でした。松本市の調査で職員の約半数がカスハラを受けたことがあるという結果は、その深刻さを象徴しています。
カスタマーハラスメントの特徴として、「顧客」や「市民」の立場を盾に、従業員や職員を過度に追い詰める行為が含まれます。もし自身の職場でも似た状況が疑われるなら、早めにハラスメント相談窓口や公的機関へ相談を検討し、問題が拡大する前に対策を取りましょう。
■ 「雇用クリーンプランナー」資格取得のススメ
カスハラ、パワハラ、セクハラなど、多岐にわたるハラスメントが社会問題化する中、職場改善や労務トラブルに専門知識を持った人材が求められています。その一つの選択肢が、「雇用クリーンプランナー」資格です。
この資格では、ハラスメント相談窓口の運営方法、パワハラ防止法や労基法などの関連法令、具体的事例への対処ノウハウなどを学び、企業や自治体内でハラスメントゼロを目指す推進役として活躍が期待できます。詳しくは公式サイト:https://caa.or.jpを参照し、カスハラへの具体的な対応力を身につけてみませんか。
※本記事は一般的な見解に基づくもので、特定の法的アドバイスを提供するものではありません。
ハラスメントや労務トラブル等でお困りの場合は、弁護士や各自治体の相談窓口にご相談ください。
