2025.08.10
広陵高校「甲子園辞退」問題から学ぶ最新のハラスメント対策【雇用クリーンプランナー解説】
広陵高校「甲子園辞退」問題の本質は?
■ ニュースの概要・引用元の紹介
ニュースURL: 日本経済新聞
引用内容:
広陵高校(広島)が夏の甲子園・第107回大会の出場を辞退。1月の部内暴力事案が大会直前にSNS等で拡散し、学校は安全確保を最優先に判断した。大会側は会見で受け入れを表明。期間中の辞退は異例で、SNS上の誹謗中傷や爆破予告も報じられた。対戦予定校は不戦勝扱いとなる。
■ 問題点の把握
本件は「スポーツ・教育現場の暴力/いじめ等の不適切行為」と、外部からのSNS誹謗中傷・過度な圧力(実被害の危険を伴う脅迫を含む)が重なった複合リスクです。スポーツ庁や競技団体は暴力・ハラスメント根絶を繰り返し発信しており、相談窓口も整備されていますが、現場での実装(通報→調査→再発防止)と危機広報の即応性が追いつかないと、選手・教職員の安全確保と大会運営の継続の両立が難しくなります。学校という「教育機関」特有の非公開性や未成年保護の配慮は不可欠ですが、情報が不十分だと憶測とデマが膨張し、組織風評・人的被害・運営停止へ直結します。スポーツ分野の相談窓口や指針は既に存在するため(例:JSCの暴力・ハラスメント相談窓口)、学校・部活動でもハラスメント対策を「制度」から「運用」へ確実に落とし込むことが鍵です。
■ 問題点・深刻化する理由
- デジタル拡散リスク:
事案がSNS・動画で瞬時に可視化され、半永久的に流通。学校名・個人が特定されやすく、誹謗中傷/脅迫へ発展すると人命リスクと大会運営に直撃します(今回もSNS拡散と脅迫が報じられた)。 - 法制度のグレー:
企業領域ではパワハラ防止義務が法定化(厚労省指針)され実務が整っていますが、学校・スポーツ領域はガイドラインや相談窓口が中心で、罰則ではなく自律的是正に寄る部分が大きい。よって、校内規程・危機管理体制の作り込みが勝敗を分けます。 - 現場の対応不足:
「被害申告→一次保護→事実認定→措置→公表基準→再発防止」の標準プロセス、そして「SNS炎上/誹謗中傷」への記録・通報・削除要請の型が無いと、迷走・二次被害・長期炎上を招きます。相談窓口・第三者委員会・広報ラインの三点セットが未整備だと、善処しても遅れが致命傷になります。
■ 雇用クリーンプランナーの視点でみる具体的な対策
以下は、学校・部活動/教育委員会/スポーツ団体/関連企業(大会運営・スポンサー・メディア)に共通する「実装できる対策」です。
「制度×運用×記録×メンタルケア」の連動を意識し、平時から整備しましょう。
● 証拠の可視化で自衛力を高める
・会議・面談・ヒアリングは録音・議事録を原則化し、改ざん防止のタイムスタンプ付きクラウドで保全。
・事案タイムライン(発生→通報→初動→措置)と証拠(写真・動画・ログ・SNS URL)を、厚労省「あかるい職場応援団」の様式やパワハラ指針に沿って整理。
・SNS誹謗中傷はスクリーンショット+URL保存、発信者情報開示請求や削除要請のフローを法務と共有。
参考:厚労省「ハラスメント対策の総合情報・指針」、同ダウンロード資料集。
● マニュアルと相談体制の整備
・三段階フロー(一次=即時保護/二次=事実認定・第三者委員会/三次=措置・公表・再発防止)を校則・部活動規程・就業規則に反映。
・公表基準(誰に・いつ・何を開示するか)と危機広報Q&Aを雛形化。未成年配慮・被害者保護・捜査連携・大会運営への影響等を想定したメッセージ案を平時に準備。
・通報窓口は学内・外部(弁護士/社労士)・スポーツ庁関連の相談窓口を併設し、匿名通報も受理。JSCの暴力・ハラスメント相談窓口など外部窓口を職員・保護者・生徒に周知。
● メンタルケア体制との連携
・被害申告者や関係生徒・教職員には48時間以内にスクールカウンセラー/公認心理師面談を設定。
・二次被害(SNS晒し・追い打ち)に備え、相談の継続性を担保(EAP/学校外相談の紹介を含む)。
・家庭と連携し、24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)等の公的窓口も案内。
● スポーツ現場の教育をアップデート
・指導者・部員・保護者向けに、暴力・暴言・体罰・いじめ禁止と通報の仕組みを反復学習。
・「叱責」と「パワハラ」の境界、心理的安全性の確保、アンガーマネジメント、デジタル・シチズンシップ(SNS発信の作法と法的リスク)をカリキュラム化。
・トップ層(校長・部長・監督)も年1回の責任者研修を義務化。
参考:厚労省の指針・資料群をベースに、学校・競技団体のガイドに適合させて運用。
■ まとめ(読者への注意喚起・アドバイス)
今回の辞退は、「暴力の芽」+「デジタル拡散」+「危機対応の遅れ」が重なると、組織が一気に機能不全に陥ることを示しました。読者のみなさま(学校・教育委員会・スポーツ団体・スポンサー企業・メディア・人事労務担当者)は、次の3点を今日から点検してください。
①記録:録音・議事録・SNS証跡のルール化と安全な保管先は?
②体制:第三者委員会・外部相談窓口・危機広報の連絡網は「24時間以内に動ける」設計か?
③教育:指導者・選手・保護者・職員の学習は年次でアップデートされているか?
迷ったら、厚労省「あかるい職場応援団」、スポーツ分野の相談窓口、地域の弁護士・社労士に早期相談を。
■ 「雇用クリーンプランナー」資格取得のススメ
「雇用クリーンプランナー」は、ハラスメント対策と労務トラブルの予防・是正を実践する専門資格です。
・社内外マニュアル作成 ・研修講師 ・相談窓口運営/第三者委員会運用に直結。
学校・スポーツ団体・教育委員会・スポンサー企業のいずれでも応用でき、オンライン完結・24時間学習OK。
詳しくは公式サイトへ:https://caa.or.jp
■ よくある質問(FAQ)
- Q. ハラスメント被害を受けたら、どうすればよいですか?
- まず安全確保(別室退避・保護者同伴等)→証拠保存(録音・スクショ・日誌)→学内窓口と外部窓口へ同時相談が基本です。厚労省の資料様式を使うと、後続の事実認定がスムーズです。
- Q. 雇用クリーンプランナー資格は誰でも取れますか?
- 年齢・職歴不問で受講可能。学校・スポーツ団体・企業の人事労務・保護者代表など、多様な立場で活用されています。
※本記事は一般的な情報に基づくものであり、個別の法的助言を目的とするものではありません。具体的な案件は、弁護士・社労士・各自治体/教育委員会・スポーツ団体の相談窓口へご相談ください。
