2025.03.31

カスハラ防止法案で全企業に対策義務化へ。安心して働ける職場づくりの第一歩と今後の課題【雇用クリーンプランナー】

■ ニュースの概要・引用元の紹介

ニュースURL: 山陽新聞デジタル

引用内容:
政府は「カスタマーハラスメント」(カスハラ)防止を全企業に義務付ける労働施策総合推進法などの改正案を閣議決定し、今国会での成立を目指す。顧客や取引先の理不尽な要求や暴言によって従業員が心身の不調を訴えたり、退職に追い込まれたりする事例が増える中、企業は国が今後示す指針に基づいた対策を行うことが求められる。
中小企業を含む多くの現場ではカスハラ被害が深刻にもかかわらず、「特に対策を行っていない」ケースが依然として多い。改正案では、対策を怠った企業に対して国が企業名を公表できるようにするなど、一定の抑止効果も狙っている。

■ 問題点の把握

近年、企業や自治体で問題視されているのが「カスタマーハラスメント(カスハラ)」です。パワハラやセクハラなどのハラスメントとは異なり、“お客さま”や“取引先”からの一方的な暴言や執拗なクレーム、過度な要求が行われ、従業員が長時間拘束や精神的ダメージを受ける事態が深刻化しています。
特にサービス業や小売業、コールセンターなど、顧客と直接接する現場では、カスハラ被害が深刻で「顧客は神様だから…」という企業風土のもと、従業員が問題を訴えにくい状況があります。
今回の改正案では、すべての企業に対してカスハラ防止措置を講じるよう義務化し、従業員の安全と健康を守ろうとする点に大きな特徴があります。中小企業を含めた多くの企業が対策を取らなければならないことで、労務トラブルを未然に防ぎ、離職の増加を食い止める狙いも含まれています。

■ 問題点・深刻化する理由

  • 「顧客至上主義」のもとで声を上げづらい現場
    日本のサービス業では「お客様は神様」という文化が根強く、従業員が理不尽なクレームや要求に対してNOを言いづらい雰囲気があります。結果としてカスハラが潜在化・長期化し、労務トラブルに発展しやすい。
  • 社会全体の認識不足と取り組みの遅れ
    パワハラやセクハラに比べ、カスハラへの対策は企業間での連携やガイドライン整備が遅れがち。実際に東京商工リサーチの調査では、「特に対策をしていない」企業が7割を超えるとの結果も出ている。
  • 中小企業での取り組み体制の不備
    大企業はある程度コンプライアンス体制が整っている一方、中小企業では人的・資金的リソースの不足からカスハラ対策が後手に回ることが多い。結果として、現場任せになり従業員が離職やメンタル不調に陥る事態が続出している。

■ 雇用クリーンプランナーの視点でみる具体的な対策

改正案成立後は、企業が対策を怠った場合に企業名が公表されるリスクも高まります。これを機に、雇用クリーンプランナーとしての視点でカスハラ防止策を考えていきましょう。

● 「カスハラ対応マニュアル」の策定と周知徹底

まずは現場の従業員が、「どのような行為がカスハラに該当するのか」を明確に知る必要があります。
サービス業や小売業、コールセンター、飲食業など、それぞれの現場でよくあるカスハラ事例(暴言、執拗なクレーム、過度な返品要求など)をマニュアル化し、具体的な対処の手順(上司への報告、警察への相談の基準など)を示すことが大切です。

● 相談窓口の整備と報復防止策

従業員がカスハラ被害を受けた時に、「誰に」「どう報告すればいいのか」明確にし、相談窓口を社内外に準備します。
さらに、報復的行為や評価への影響を懸念する従業員が多いため、社内規定での報復禁止を明文化し、相談しても不利益を被らないよう保証する仕組みが重要です。
中小企業では難しい場合、外部の弁護士や雇用クリーンプランナーと連携し、第三者の視点で相談を受け付ける形も有効です。

● ケーススタディを活かした定期研修と実地訓練

カスハラが起きたとき、従業員がマニュアルを理解していても、実際の現場ではパニックに陥ることもあります。そこで、ロールプレイ形式の研修や定期的な実地訓練で対応スキルを高めると効果的です。
例えば、「顧客が罵声を浴びせてきたらまず冷静に状況を聞き、上司に連絡する」といった具体的行動を練習することで、従業員が自信を持って対処できるようになります。

■ まとめ(読者への注意喚起・アドバイス)

カスタマーハラスメント(カスハラ)の防止を全企業に義務付ける労働施策総合推進法などの改正案は、従業員が安全・安心に働ける環境を整えるための大きな一歩といえます。
しかし、実際の職場では「お客様だから」と過度に遠慮し、ハラスメントを黙認してしまうケースが後を絶ちません。
従業員のメンタルや離職率に直結する問題だけに、法令施行前からでも早めにカスハラ防止策を整え、「会社として従業員を守る」姿勢を示すことが、企業イメージや採用力の向上にもつながるでしょう。
もし、自分の職場で理不尽なクレーム対応やカスハラが疑われる場合は、早めに上司や専門窓口、公的機関に相談し、問題が深刻化する前に対処することをおすすめします。

■ 「雇用クリーンプランナー」資格取得のススメ

ハラスメント防止が社会全体の課題となる中、企業や自治体にとって「雇用クリーンプランナー」資格を持つ人材は非常に貴重な存在です。
この資格では、パワハラやセクハラ、そして今回問題化しているカスハラなど、多様な労務トラブルに対応するための法的知識や相談窓口の運営ノウハウ再発防止策の立案といった実務スキルを総合的に学べます。
「雇用クリーンプランナー」の有資格者が社内にいることで、カスハラやパワハラの早期発見・迅速対応を進め、職場の安心・安全を高める効果が期待されます。詳しくは公式サイト:https://caa.or.jpを参照し、職場改善のエキスパートを目指してみてください。

※本記事は一般的な見解に基づくものであり、特定の法的アドバイスを提供するものではありません。
ハラスメントや労務トラブル等でお困りの際は、弁護士や各自治体の相談窓口へのご相談をおすすめいたします。

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